hp 35s 外観 |
hp 35sはHP-35という初めてポケットに収まる実用的な関数電卓の発売から35年を記念して2007年に発売された関数電卓です。
デザインはHP-35を踏襲した渋いデザインで、この外観だけでも欲しくなる人を私は数人知っています。
並行輸入モデルにもCD-ROM付属で詳細な日本語マニュアルが収録されています。 ブリスターパックで専用ケース付属です。 |
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13年前のモデルで新しさはあまり無いんですが、逆ポーランド記法(以下RPN)を体験できて、それで実用的、バランスが良い電卓です。
ネットではバグがいくつか公表されていますが、意地悪な使い方をしなければ再現しない、とくに問題にはならないレベルですので、当たり前ですが実用には耐えます。
最近の製品は誰でもすぐ馴染めるようわかりやすいユーザービリティを有していますが、これはそうじゃない。人間が機械に合わせろと言うような無骨さがあります。
そのため入力の仕方や、表示の方法はとても機械然していて、これがなれてくるとなかなか愛嬌を感じさせます。
配色のセンスいいよね |
この関数電卓の魅力は、RPNでもプログラミングでもhp社製だからでもなく、裏に滑り止めのゴムがついてることだと私は思うのです。
某社の関数電卓って、裏にゴムついてないんですよ。ガシガシ入力するのになんでゴムついてないんやと思うんですが、これはゴムが付いてるんで机においたときしっかり固定されてこれすごいいいです。みんなゴムつけたほうがいいです。
滑らない電卓 |
ゴム以外にプログラムの機能を有しています。
一般的にプログラム関数電卓は電源OFFしても、OFFになる直前の状態を保持します。これがとてもありがたい。
普通関数電卓はおそらく試験対応などのためあえてクリアするようにしてるのかもしれませんが、オートパワーオフしてメモリクリアはちょっと悲しいです。
で、要のRPNはこの電卓の魅力なんでしょうが、逆にこれが手を出しづらくしているところでもあります。しかし恐れる必要はありません。実は数式通り(中置記法)の入力も可能になっています。
数式をさかのぼる機能は無いのですが、直近の数式なら再編集が可能です。数式通りのプログラムも組めるので、何度も同じ計算をしたいならプログラム組んでねっていうことなのでしょう。
数式通りの入力もできるようになってるので、初心者でも安心 |
そして付属CDに収録されているマニュアルのなんと親切なこと。しかも日本語。例題を通して入力方法を解説してあるので、一通り使い方をマスターすることができるはずです。
RPNについてはすでに議論され尽くしている話題ですので、気になる人はインターネットで調べてみてください。大変依存性のある記法です。いざ使ってみるとなかなか軽快。数式を崩してく、ぷよぷよの連鎖みたいな小気味よさ。わかります?
一見とっつきづらい雰囲気してますけど、マニュアルが丁寧だし、RPNのシンプルな記法は逆に使い込める面白さがあります。プログラム関数電卓の良いところは「普通電卓では出来ないけどパソコンじゃちょっと大げさ」なレベルを絶妙にいいとこ取りしている、まさにポケットに入れるのに相応しい電卓であることです。
なにより学校、会社でRPNの電卓を使っていたら変人だと思われること間違いなし!インテリアとして飾っておくのもよし。共通の話題ができる人がいたらぜひ友達になってあげてください。きっといい人です。