ただ、発売から9年たったモデルなので、今更感あるけどね。
そもそも、なぜ乗り換えをしようと考えたのかというと、経年劣化がひどくなったからだ。エンジンだけ丈夫なGC8は、18年という月日を経て、パッキン類やプラスチックの劣化が進行し、その度にちょっと修理をしたり、高圧洗浄でごまかしたりしていたが、ある日高速道路を走ってたら、タイヤハウスカバーが外れてしまい、「もう乗り換えようかな」とふと思いつき、軽い気持ちでネットで車探してたら、近くのいいとこに手頃な値段のGRBがあったので、店行ったら即決してしまったってのが主な経緯。
GRBは、歴代インプレッサの仲間はずれ車種で、ハッチバックなところで人気が今ひとつだ。そのせいか、同時期に発売されているセダンタイプのGVBと比べると中古価格に差がある。私もインプレッサといったらセダンだろうという気持ちがあったから、GRBに少し引け目を感じていたところは正直あった。
しかし、ハッチバックという実用性(引越のときは役立った)、GVBに羽をつけていかにも速そうっていうわけでもなく、至って「普通の車」に見えるのにめちゃくちゃ速いっていうギャップがとても気にいったし、スバル最後の生粋のラリーカーには是非乗っておきたい。
インプレッサWRXはこれが最後となって、次の車両はWRXという車種名になり、ファミリーカーとしてのインプレッサと、EJ20エンジンを引き継いだ、スポーツカーとしてのWRXは完全に違う乗り物となる。
インプレッサWRXはこれが最後となって、次の車両はWRXという車種名になり、ファミリーカーとしてのインプレッサと、EJ20エンジンを引き継いだ、スポーツカーとしてのWRXは完全に違う乗り物となる。
最後は涙の雨、感動のお別れだった!!
上の写真は、GC8最後のドライブとなった8月27日、28日に群馬で行われたモントレーつま恋という全日本ラリー選手権の観戦に行ったときの写真。
モントレーつま恋では、未だにGC8が現役で参戦しているのを見て、ちゃんと整備すればまだまだ走れるんだなとかしみじみ思いつつ、結局二日間雨がやむことはなかった。
日曜日の帰路、ついに本当の最後になった。一緒に観戦していた友人を家まで送り届け、一人になって外環を走っていた時に、急に雨が降り出したと思ったら、ものすごい土砂降りになって、こんなの前みえねぇよーとか目を凝らしてたら、目の前に打ち上げ花火が上がって、うわーすげー感動的!!って思ってたら、ちょうどAimerの「夜行列車~nothing to lose ~」が流れ出してね、連日動きっぱなしで疲れが溜まってよくわかんなくなって、涙腺が保たなかったよ。
ラストランを終えた夜行列車が終点についたときには、雨はすっかり上がっていて、路面は乾いていたから不思議だったなぁ。だから、最後のラストランはすごい思い出に残る出来事となった。
GRBの第一印象、「重い!」
僕が買ったGRBは初期型の発売されて間もないタイプの車両で、違いはフロントバンパーのデザインが変わってるのですぐわかる。STIのダンパーキットが装着されているので、若干車高が低くなってる、これがすごいいい感じで、カーブを曲がってる時に路面に吸い付いてる感じがして、不安なくカーブを曲がれる。ほとんど手が加えられてなく、どノーマルなのが逆に珍しい。
走行距離がけっこういってるから、他の中古とくらべて価格が安かったのも背中を押した。購入後、改めてトヨタアクアとかの値段を見たらほぼ同じくらいだったんで、なんで9年前の車に二百何十万も使ったんだと醒めたりもしたけどね。
これだけ進化してるんだ、走り出しもすごいのだろうと思ったら、以外にも超低速のトルクが、薄いと言われていたGC8よりも薄く、いつもの感覚で発進しようとするとエンストしそうになってびっくり。発進のときは、クラッチをつなぎつつアクセルを踏み足さないといけないので、半クラの時間が前よりも長くなってしまい、これは慣れなんだろうけれど、感覚がけっこう違って戸惑った。今でもまだなれない。ただ、半クラの領域がすごい広いので、坂道は発進しやすい。
この発進時の重たさが、車の重たさに感じてしまい(実際重くはなってる)、扱いづらい車だなと思った。走り出すと、すごいいいんだけど。
当然の事だが、やっぱり走るためにある車であって、けっして渋滞路を走る乗り物じゃない。当たり前のことに気づいたのは、先日、星を見に銚子まで下道でドライブした時のことだ。
普段、千葉県松戸市街の道路拡張する気も、都市計画もない道路を渋滞に巻き込まれながら走ってると気づかないが、走り出した後はとても気持ち良い。サスペンションはスポーツカーらしく、しっかり振動を受けるので、路面の状況がハンドルによく伝わる。しかし、乗ってて辛いということではなくて、安心する振動だ。
低速からの立ち上がりは、同じEJ20とは思えないほど力強く、低速回転からアクセルを踏み込めば、エンジンが唸りだす。ターボを使う機会がほとんど減るほどだ。
車通りの少ない銚子の道をはしってると、ようやく車の音にゆっくり耳を傾けることができる。排気音からは昔のボクサーサウンドはすっかり失われ、コトコトと静かなエンジン音がするだけだ。それに対し走り出すと聞こえてくるのは、ミッションの機械音。シフトを変える度に、カタンコトンと音がし、クラッチを繋げるとモーターのような歯車の音が聞こえる。露骨に機械音の響くこの車は、まったく男しか好きにならない車だと思った。
ほとんど使われないきれいな助手席と、使用感のある運転席は、スバルとレカロが共同開発した、インプレッサ用のレカロシートが付いている。まさに籠の様になっていて、包まれてる感じがとても良い。職場の椅子や家の椅子、どの椅子よりも良いものが車に装着されているというのは、なんとも贅沢な特等席だ。
闇夜に光る赤い光で灯されたメーターを見ると、改めて普通車とは違う、ラリーで戦う車なんだと実感する。この車で旅に出かけられることに喜びを感じるし、なんといっても絶大な信頼を持って運転することができる。これからこの車で旅が始まると思うと、とてもわくわくする。
この車にとっては9年だが、自分にとってはまだ3ヶ月。ODOメーターを見たら、1000キロちょっとしか増えてなかった。この3ヶ月はいろいろ忙しくて、全然乗れてなかった。
なぜ忙しかったかについては、後々ここで書くかもしれない。
展望室の鍵札つけた。これでこの車は展望室へつながる魔法の乗り物だ。この鍵でエンジンをかけ、ハンドル握って走り出せば、それはもう無限の展望室への道が広がる。
これから、どんな景色が見られるだろうか。
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